DV・デートDVとは?
DVとは夫婦、または同居する恋人間において、 デートDVは同居していない恋人間において、 一方的に行われる暴力のことです。
暴力とは、相手を自分の思い通りにするための手段の総称で、 単に「殴る・蹴る」といったような身体的暴力のみに限らず、 精神的に苦痛を与えるものや相手の行動を制限するもの、 性的なものといったように多岐にわたっています。
DVの原因とは?
「相手を支配したい」という気持ちからすべてのDVは行われます。 相手が自分の思い通りにならないから、憤りを覚え、暴行を加えたり、罵ったり、行動を制限したり、監視したりといったようにつながっていってしまうのです。 この気持ちの連鎖を自らがきちんとコントロールできない限りDVはやむことはないのです。
DVの種類
DVには大きく分けて5つの種類があります・・・と以前は説明していたのですが、近年では新しく「子どもと関係する暴力」と表される、より悪質なDVの種類が加わり、6つの種類となりました。
ここでは各暴力の具体的な例を挙げていきます。
身体的暴力
- 殴る
- 蹴る
- 物を投げつける
- 髪を引っ張る
- 強くつかむ・つねる
- つき飛ばす
- 監禁する
精神的暴力
- 相手を罵る
- 無視する
- 相手のせいにする
- 話を聞かず決めつける
- 大声で怒鳴る
- 脅す
- 大切なものを壊したり捨てる
社会的暴力
- 携帯チェック
- GPSなどで行動監視をする
- 人付き合いの制限や禁止
- 自分を常に最優先させる
- 行動履歴の報告を強要する
- 交友関係の破壊する
- 友人や家族から孤立させる
経済的暴力
- お金をたかる
- 借りたお金を返さない
- お金をいつも払わせる
- バイトや仕事を強制する
- 生活費を渡さない
- 外で働くことを妨害する
- 生活費を散財する
性的暴力
- 性行為を強要する
- 嫌がっているのに避妊をしない
- わいせつな写真を撮る
- わいせつな写真を送る、送らせる
- 性行為を断ると不機嫌になる
- 中絶を強要する
- 無理やりポルノ雑誌や動画等を見せる
子どもを巻き込んだ暴力
- 子どもに暴力をふるう
- 子どもに暴力行為を見せる
- 配偶者から子供を取り上げる
- 子どもに危害を加えると言って脅す
- 子どもに悪者扱いさせる
- 子どもへの暴力を黙認・擁護させる
- 子どもを危険な目に合わせる
DVと虐待の関係性
DVと虐待は別物のように思われるかもしれませんが、因果関係にあるのです。
子どもを虐待する人の多くは自らが親から同じように暴力を受けていたり、両親のDVを見て育った子たちが大変多いという統計が出ています。
これはいわゆる「暴力の世代間連鎖」というもので、こどものうちに「暴力」というものが普遍的なものになってしまっている場合に起こりやすく、自分が意識していなくても自分がされていた「暴力」や見ていた「暴力」を他者に対して行使してしまう特徴があるのです。
また、家族内でDVも虐待も共存している例が良く見られます。
例を挙げて説明していきましょう。
父親
↳母親に対してDV
↳子供に対して虐待
母親
↳父親からのDV被害者
↳子供への虐待の傍観者
子ども
↳父親からの虐待の被害者
このような構図の家庭の場合、ほとんどがエスカレートしていく子どもへの虐待を母親は止めさせられずに、子どもが死に至ってしまうケースです。止めようとすればまだいいほうで、とめようともしない母親も多いのが現状です。
最大の悪は、もちろん父親です。
では、止めれなかった母親のどこがダメだったのでしょうか?
この答えは明確なんです。
「母親なら自分の命に代えても守ればよかっただろう」
これはこの状況判断としては間違いです。
たしかに、言ってることはごもっともなド正論です。
私も子を持つ一母親としては、それを貫き通すつもりで生きております。
しかし、彼女は、それができる環境にあったでしょうか?
さぁ、答え合わせはぜひ「お問い合わせ」からルークスへ送ってみてください。
気持ち悪い終わり方をするなぁと思う方もいるかもしれませんが、
自分で考える事をしない限り本当の意味での理解・認識は生まれません。
どうか、このいじわるを許してくださいね。
一人一人がこういった問題の根底に目を向ける機会を作ってい行くのが 私たちルークスの仕事です。
DVをなくすために
社会の奥深く根付いてしまっているDVという問題。
まずは、加害者になってる人が自分がDVをしているということをきちんと認識し、なぜDVに至ってしまうのかをきちんと見つめ直すことが必要です。
なぜDVをしてしまうかわからない人は「カッとなると手が出てしまう」というように漠然としか自分自身を理解できていません。憤りを覚えると瞬間的に暴力に至ってしまうのはなぜか、どういう気持ちが働いているのか、その背景にはどういった理由があるか、と掘り下げて自身を見つめ直すことがとても大切です。
被害者になっている人は、「加害者と離れる決断をする」のが一番です。
中には、私が変えてあげたいと思う方もいるかもしれませんが、それにはきれいごとじゃすまないほどの辛さに耐える精神力や意思の強さ、根気さが必要です。多くの場合、被害者は精神的に参ってしまっているので、「いつか変わってくれるかも」というような淡い期待を抱いて、ずるずると一緒にいても二人でDVという負の連鎖から抜け出せないというのが現状なのです。「別れ」を決断することはとても勇気がいるし、決断した後ですら大変なことは山ほどあるでしょう。でも、それが自分自身を守れる唯一の手段です。
別れた先のことが不安ならば、私たちに相談してください。一人で抱え込む必要はないんですよ。
そして、なによりも私たちが力を入れ、重要だと思っているのは 「若者へのDV防止教育」です。
もちろん今あるDVの救済活動は必須ですが、それと同じくらい大事なのが 将来DVの被害者・加害者を生み出さないようにすることです。
これができなれば、DVの輪廻を止めることはできません。
中学生、高校生といった思春期に伴い、DVに繋がる“恋愛の間違った認識”が生まれ始めます。そのタイミングで正しい知識、認識を教え、なぜそうなるのかを一緒に考える事で、ねじまがってしまった愛情をもつことも確実に少なくなり、結果DVの加害者・被害者になってしまう子たちをなくすことにつながります。
そのために「デートDV」(主に思春期の若者における恋愛関係で起こるDVに対する啓発活動を行っているのです。